理化学研究所横浜市立大学一般公開

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開催報告

2015年度の一般公開は終了いたしました。ご来場ありがとうございました!

2015年8月29日(土)、理研横浜キャンパスと横浜市立大学鶴見キャンパスは、今年も共同で一般公開を開催しました。当日は小雨の天候にもかかわらず、約3100名の方々にご来場いただき、盛況のうちに一般公開を終えることができました。ご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました。当日は、体験イベント、施設公開・ツアー、講演、ポスターによる研究発表など、90のイベントを実施しました。会場の様子を一部ご紹介します。

あなたはお酒に強い?弱い?アルコールパッチテストから遺伝子と体質の関係を見てみよう。

アルコールを絆創膏に散布して腕に貼り、貼った皮膚部分が赤くなるか否かで、お酒を飲める体質か、飲めない体質かを簡易的に調べるイベント。お酒の代謝経路とそれを作り出す遺伝子やその多様性について説明し、パッチテストの結果からお酒を飲める遺伝子型か、飲めない遺伝子型かを参加者の方々に予想してもらいました。3回のイベントすべて満席で、参加者の方々は、お酒に対する体質について、真剣に調査していました。

バイオマスからのものづくりツアー

高校生以下の方を対象に、植物バイオマスから有用な化合物を生産する研究をラボツアー形式で紹介しました。化石資源に代わる有効な資源として、非可食の植物バイオマスの重要性を理解していただきました。植物バイオマスを効率的に糖に変換し、組換え微生物による発酵の原理を利用して、さらに糖を有用化合物に変換する研究を説明しました。初めて見る実験室や装置に多くの方が興味を持たれ、質疑応答も活発に行われました。

遺伝子制御カードを集めてサイエンスガチャをひこう!

一般公開でカードゲーム? いえ、ただのカードゲームではありません。カードに描かれているたんぱく質やRNAには、働きを制御したりされたりする「相手」がいます。自分のカードと相手になるカードを持つ人を見つけ、カードを交換するゲームです。このゲームを通して、たんぱく質やRNAを制御する組み合わせは1対1ではなく、その関係がネットワークのように広がっていることを体感していただきました。相手のカードが見つかった人はサイエンスガチャを引いて、DNAビーズなどのおみやげを持ち帰りました。

NMRで調べる分子のかたち

装いも新たにオトナ向けに生まれ変わったNMR測定の実演ツアー「NMRで調べる分子のかたち」。医薬品の標的となるタンパク質に、薬が相互作用する様子をライブ測定しました。子供がいるのも忘れてNMRの測定画面を注視するお父さんをはじめ、解説を熱心に聞き、手に取った分子模型で相互作用を理解する多くのオトナたちの姿がみられました。

「DNA鑑定」~科学捜査で犯人を見つけよう~

現場に残されたDNAから犯人を割り出すというストーリー仕立てで実験を楽しんで頂きました。白衣を着て研究者さながら、見たことも触ったこともないピペットを使っての実験に、参加者は悪戦苦闘しながらも結果を出してくれました。選んだ容疑者と自分で鑑定した結果が一致した時には皆さん喜んでいました。測定の合間には、DNAについてのトークも盛り上がり、楽しい60分を過ごせたのではないかと思います。

その他の開催イベント写真

ご来場頂いた皆様、本当にありがとうございました。来年度の一般公開の開催日程は、決まり次第理研横浜キャンパスのウェブサイトでお知らせします。来年度も、科学への興味を持っていただけるような楽しいイベントを企画して、皆様のご来場をお待ちしております。